「センスと工夫でユーザーにひとつなぎのストーリー体験を!」イベント演出課のご紹介
- 2025.07.01
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はじめまして。Aiming第二事業部 総合創作部 イベント演出課の萩原です。
今回は、第二事業部に創設されてまだ新しい「イベント演出課」についてご紹介させていただきます。
イベント演出課とは
イベント演出課ってどんなチーム?
ゲーム制作の現場には、実にさまざまな分野で“演出”に関わる仕事があります。
たとえば、目を引くビジュアルだけでなく、ユーザー体験を支えるUI/UX設計、キャラクターの動きやバトル中のエフェクトなど、プレイヤーの操作と直結する要素もすべて、ゲームにとっては重要な「演出」です。ゲームとは、いわば「演出のカタマリ」と言っても過言ではありません。
そんな中、私たちイベント演出課が担当しているのは、ゲームの中でもストーリー表現の部分。
特に「アドベンチャーパート」や、キャラクターたちと触れ合う「交流パート」と呼ばれるシーンの演出制作を中心に手がけています。
私たちの役割
これまでAiming第二事業部では、アドベンチャーパートの制作は「スクリプター」と呼ばれるプランナー職の一部門が担当してきました。
しかし近年、ゲームにおけるグラフィック表現の進化やユーザー体験への要求が高まる中、従来のスクリプト入力中心の制作フローだけでは、Aimingが目指すストーリー表現のクオリティを実現しきれなくなってきました。こうした背景から、ストーリー演出に特化した専門チームとして「イベント演出課」が立ち上がったのです。
私たちイベント演出課では、単にスクリプトを記述するだけでなく、Aimingの内製ツールを活用して、よりダイレクトな感覚でリソースに触れながら演出制作を行っています。
たとえば、カメラワークやカット割り、キャラクターの表情・視線の制御、セリフの“間”の調整といった、繊細かつ大胆な表現を細かく設計。まさに“演出家”としての視点が求められる仕事です。
一貫体制で支える、クオリティとスピードの両立
もちろん、演出のクオリティを高めれば、制作コストも増大します。
そこでイベント演出課では、脚本の読み込みから演出設計・コンテ制作・実装・フィードバックまでを、一貫したチーム体制で進めています。
役職や担当に関係なく、プロジェクトごとの進行を常時共有。課内での認識を統一することで、コミュニケーションの齟齬によるロスを最小限に抑える仕組みが機能しています。
スキルの幅が広がる、柔軟で育つチーム
さらに、各メンバーが互いの業務を細かく見ながら進めていくことで、自然とナレッジが蓄積され、職能の幅も広がっていきます。
あるメンバーはスクリプト作成を担当していたかと思えば、次のプロジェクトでは内製ツールでの演出実装やコンテ作成に挑戦する──そんな流動的で多能な動きが日常的です。
これにより、プロジェクト状況に応じた機動的な人員配置が可能になり、制作スピードと柔軟性の両立を実現しています。
キャリアの可能性も広げられる場所に
こうした体制は、メンバー一人ひとりのキャリアパスの多様性や成長にもつながっています。
“演出”という広くて奥深い領域の中で、自分の得意分野を見つけたり、これまで触れたことのなかったスキルを習得したり。
チームとしても、そうした個々の成長が課全体の力につながっていく──そんな意識で日々制作に向き合っています。
演出課の仕事の本質
「伝える」をデザインする
ここからは、もう少しイベント演出課の業務の中身にフォーカスしてお話しします。
まず「演出」とは何か。
一般的に演出とは、作品や出来事に意図や意味、感情を持たせるために構成・調整することを指します。演出はゲームだけに限らずさまざまな表現分野で使われますが、共通する目的は「伝えたいことを、より効果的に伝える」ことです。
私たちイベント演出課は、シナリオ自体の執筆は担当していません(そこはシナリオ課の領域です)。
私たちの仕事は、言葉以外の部分──つまり、“行間”や“余白”の表現です。
小説でいうところの「行間の情緒」や、文字では表現しきれないキャラクターの感情、あるいは、スクリーンの外側にも世界が広がっていると感じさせる没入感──
そういった“雰囲気”や“体感”をユーザーに届けるための工夫を、私たちは日々試行錯誤しながら設計しています。
ひとつなぎのストーリー体験を
ゲームのストーリーにおいて、いわゆる“最大の見せ場”というと、プリレンダリングのムービーシーンを思い浮かべる方も多いかもしれません。
Aimingでもこの分野には非常に力を入れており、驚くほどのクオリティの映像が日々生み出されています(そのあたりはぜひアート課の記事をご覧ください!)。
私たちイベント演出課がそのムービー自体を制作しているわけではありませんが、ムービーの「前後」や、リアルタイム描画との「つなぎ目」をどう自然に見せるか──ここが私たちの重要な仕事のひとつです。
プリレンダリングに比べて、リアルタイムの演出はどうしても自由度が限られます。私たちは、あらかじめ用意されたリソースの中で、どう組み合わせれば最も効果的な演出になるかを日々考えています。でもだからこそ、「あ、ムービー終わった。急にしょぼくなったな」と思わせたくない。
その没入感を切らさないように、ひとつなぎのシームレスな体験を作り続けることが、私たちの理想です。
「あるもので何を作れるか」が、演出課の腕の見せどころ
もちろん、どうしても表現しきれない場面では、新規リソースを発注することもあります。ですが、「いま手元にあるもので、どうにかできないか?」と発想を巡らせられる人は、本当に重宝されます。カメラワークとタイミングだけで感情の動きを見せたり、既存素材の見せ方を工夫したり。いわば「冷蔵庫にあるもので美味しい料理を作る」ような感覚です。
限られた中で工夫をしながら、より良いものを届けたい。そんなクリエイティビティを発揮できる方には、イベント演出課はとても向いていると思います。
仲間になりませんか?
ここまで読んでくださってありがとうございます。
もし少しでもイベント演出課の仕事に興味を持っていただけたなら、とても嬉しいです。
ゲームのストーリー表現に携わりたい方はもちろん、普段から映画やアニメを観ていて「このカット割り、うまいな…」「ここで引くカメラ、センスあるな」なんて思うような方も、きっとこの仕事を楽しめるはずです。
ぜひ、私たちの仲間になってください!
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