KLab Creative Fes’16に参加してきました!
- 2016.08.30
- デザイン
こんにちは。デザイナーの兵頭です。
今回の開発者ブログは「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」等で有名なKLab株式会社様が主催された「KLab Creative Fes’16」に参加した話です。
KLab Creative Fes’16とは
KLab Creative Fes’16
静止画部門、動画部門から成る学生CG作品コンテストをメインコンテンツとし、
当日はコンテスト本選以外にいくつかのコンテンツで構成されるイベントです。
少しわかりにくいですが会場の様子です。
最終選に残った学生さん達が各々の作品をアピールしていました。
どういった形で参加したのか
当日のコンテンツとして「3DCG LIVE BATTLE」が行われました。
各ゲーム会社からクリエイターが3人一組で出場し、発表されたテーマに沿った作品を制限時間6時間以内に作成して競うというものです。
参加チームは
・KLab株式会社様
・サイバーエージェント様
・田島光二様(ハリウッド版ゴジラ(2014)等で活躍されているアーティスト)
・Aiming
の計4チームでした。
Aimingからは私を含めた若手デザイナー3人が参加させていただき、胸を借りるつもりで挑みました!作品はテーマに沿って制作するルールだったのですが、田島氏以外の3チームがお題を持ち寄り、当日抽選で決めるという形で決定しました。
そして気になるお題はなんと
「ぬか漬け」
一体誰がこんなテーマになることを想像したでしょうか。
ちなみにお題を提出したのはサイバーエージェント様です。
事前のKLab様からの説明では固有名詞じゃない、時空とか衝撃とかそういうのにしてくださいって言われてたんですけどね!
ともあれ半笑いしながら制作を開始し、私達が当日に制作した作品がこちらです。
ぬか漬けの妖精その名も
ぬか づけ子
です。
たまにぬか床から野菜も飛び出します。
恥ずかしがり屋なので普段はぬか床に隠れています。
後ろはこんな感じ。おしりがキュートです。
完成後は会場後ろのブースで来場者の方々に見ていただきました。
写っているのはライブバトルに参加したデザイナー3名です。
アニメーション付きでぬか床から飛び出してきてくれるのですが、見せられなくて残念です。
奇しくも集まった3人はキャラモデル、モーション、背景とそれぞれ得意とする分野を異にしていたので、デザインを決めてからはそれぞれ分担して作業に当たりました。
残念ながら他社様の作品はお見せできませんが、皆様ユニークな作品を制作され、会場を盛り上げることができました。
私達も惜しくも優勝は逃しましたが(優勝は田島光二様でした)、普段の業務とは全く違う時間感覚での作業は新鮮であり、大いに楽しむことができました。
制作プロセス
さて、せっかくの開発者ブログですので、当日の作業フローについて少しだけ触れておこうかと思います。
6時間という限られた制作時間でしたが、やはり私たちはゲーム開発に携わっているということで、静止画ではなく動きのあるものをつくろうというところは決まっていました。というわけでモデル、モーションの作業を並行して行うことは必須。今回はオブジェクトを別ファイルから参照する機能であるリファレンスを二段階で活用して効率的な並行作業を目指しました。
図にするとこのような形です。
大別すると
・モデル(とボーン)のみのシーン
・リグのみのシーン
・モーション作成用のシーン
の三種類に分かれています。
3つに分けておくことで、モーション作成を初めてからも揺れモノのボーンを増やすことが簡単にできるようになります。
モデル側にボーン追加の変更があっても、リグシーンにはリファレンスとしてモデルが呼び出されているためリロードするだけで反映されますし、リグシーンにリグを追加しても、モーションシーン側でリロードすれば既に作成したモーションにリグが増えるだけで済みます。
リグのみのシーンでリファレンスを読み込んだものを別名保存しているのは、「モデルをリファレンスしたリグシーン」をモーション作成用にさらにリファレンスすると、Unityに書きだしたときに足首など末端のボーンにアニメーションが正しく反映されないという挙動となるためです。
二重リファレンスでは問題が起こるようです。
今回の場合、
この状態のものにモーションをつけ始めて
キャラ作成後にボーンを追加したものに差し替えて作成しました。
二段階でのリファレンス使用にしておけば、もしリグに変更があった場合もモーションファイル毎に変更する必要がなく、柔軟に対応できます。
おわりに
開発メンバーの集大成として世に出たゲームで他社様と競う形にはなるものの、今回のような形で競うことは初めてだったので緊張しました。
なんとか作品としてまとめられたのではないかなと思っています。
また、コンテストの学生作品は本当にクオリティが高く、非常に刺激になりました!
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